公証役場に直接行ったけど、よくわからなかった方へ

また行かないといけない!

何していいかわからない!

目次

なぜ話が噛み合わず「また来てください」と言われるのか|一回で終わらせる考え方

はじめに

「ちゃんと時間を作って公証役場に行ったのに…」
「説明したつもりなのに、話が噛み合わなかった」
「結局、“また来てください”と言われた」

実はこれ、あなたがだけが悪いわけではありません。

公証役場では、
多くの人が同じ体験をしています。

  • 何を聞かれているのかわからない
  • 一生懸命説明したのに伝わらない
  • 同じことを聞かれる
  • 気持ちや背景を話したのに反応が薄い
  • 専門用語ばかりで混乱する
  • 不快に感じた

この記事では、
なぜ公証人と話が噛み合わないのか、
そして どうすれば一回で公正証書を作れるのか
実務の視点からわかりやすく解説します。

結論は>>>

公証役場で話が噛み合わない理由は、

「説明の基準」があなたと公証人で“まったく違う”から。

あなたは
👉 事情・気持ち・経緯 を説明している。

公証人は
👉 事実関係・法律・効果・趣旨 だけを聞いている。

このズレがある限り、
どれだけ丁寧に話しても噛み合いません。

決して、どちらが”どうだこうだ”ということではありません。

🟦 なぜ、公証役場では「よくわからない」と感じるのか

理由①:公証人は“相談員”ではない

公証人は

  • カウンセラーでも
  • 交渉役でも
  • 事情を汲み取ってくれる人
    でもありません。

公証人の役割はただ一つ。

「この内容を、公正証書として作っていいか」
「法律的に成立するか」を判断すること

感情や背景の説明は、
判断材料としては使われない ことがほとんどです。

理由②:法的に必要な話以外は“余計な情報”になる

多くの人がこう思っています。

「ちゃんと事情を説明すれば、理解してくれるはず」

でも、公証人の視点では逆。

  • 気持ちの話
  • 経緯の詳細
  • 相手への不満
  • 感情的な説明

これらは
公正証書を作る上では不要 で、
場合によっては話を複雑にします。

そもそも話す、内容が違うのです!

理由③:説明の「順番」が違う

あなたが話している順番
👉「どうしてこうなったか」

公証人が知りたい順番
👉「何が事実で、どういう法律効果を持たせたいか」

順番が違うため、
途中で話を止められたり、
「それは今は関係ありません」と言われてしまう。

また、法律事実関係には証拠を元に話を進めることもあります。

🟦 公証人が見ている“4つの基準”

ここが一番大事です。

公証人は、次の 4つだけ を基準に話を聞いています。

① 事実関係

簡単にまとめると

  • 誰と誰が
  • いつ
  • 何について
  • いくら
  • どう約束したか

感情は不要。事実だけ。

② 法律

  • 民法上、成立する内容か
  • 公正証書にできる契約か
  • 趣旨・事実関・法的係証拠
  • 強制執行認諾など、、、

③ 効果

  • 未払いになったらどうなるのか
  • 何ができるようになるのか
  • 差押えが可能か

④ 趣旨

  • なぜこの契約を公正証書にするのか
  • どんなトラブルを防ぎたいのか

※ここでいう「趣旨」は、感情ではなく、法的な目的設計に基づく物です。

🟦 一回で作れなかった人に多いパターン

❌ パターン①:背景説明から話し始めた

→ 「それは公正証書には関係ありません」

❌ パターン②:法的内容が固まっていない

→ 「今日は作れません。内容を整理してから来てください」

❌ パターン③:条文レベルで話せていない

→ 公証人は“文章”で判断するため、
 イメージだけの説明では進まない。

❌ パターン④:相談しながら決めようとした

→ 公証役場は“決まった内容を確認する場所”。

余程、実務に精通しなければできません。

「また行かないといけない」と言われる本当の理由

それは
公証役場が“考える場所”ではないから。

実質門前払いがほとんどです。

公証役場は
👉 完成した内容を、公文書にする場所

  • 何の事案を書くか
  • どういう効果を持たせるか
  • 条文をどう組み立てるか

これが決まっていないと、
どれだけ時間をかけても
「また来てください」になります。

🟦 一回で終わらせるために必要な準備

✔ 事実を条書きで整理

感情を入れず、
事実だけを整理する。

証拠・法的関係も忘れずに。

✔ 何を約束したいかを明確に

  • 金額
  • 支払方法
  • 期限
  • 未払い時の対応

✔ 条文として文章化する

「こういう感じで…」ではなく、
文章として完成させる

形式高い場所ですので、それに沿った書面の作成が求められます。

✔ 公証人と話す前に“翻訳”する人がいる

一般の言葉
→ 法律の言葉
に変換できる人がいると、一回で終わる。

🟦 公証役場で疲れ切る前に知ってほしいこと

「自分の説明が下手なのかな」
「もっと勉強してから行くべきだった?」

違います。

あなたが戸惑うのは、
仕組みとして当然

だからこそ、
事前に内容を整理し、
公証役場では
「確認だけ」になる形が一番ラクです。

🟦 まとめ|公証役場は“準備の結果を出す場所”

  • 公証人は感情を聞かない
  • 基準は
     事実関係/法律/効果/趣旨
  • 法的条文で説明できないと進まない
  • 相談しながら作る場所ではない

これを知っているだけで、
次に行くときの疲れ方は全く変わります。

🏛 公正証書サポートセンター大阪

行政書士OKK濱口法務事務所

  • 公証役場で噛み合わなかった人の相談多数
  • 一回で終わるための事前整理が専門
  • 条文レベルまで落とし込んでから公証役場へ
  • 「また来てください」を防ぐ段取り

「一度行ってダメだった人」こそ、歓迎しています。

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この記事を書いた人

公正証書専門の法律家

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